熱転写印刷(フルカラー)
特殊なシートにデザインを印刷し、デザインの外側にカッティングプロッターでカットラインを作ります。余分な部分を手作業で排除した後に、熱と圧力で生地に定着させる方法です。
熱転写印刷見本
特性(印刷種類、その工程から生ずる特性)
フルカラー熱転写は、次のような特性があります。
- 色彩豊かで、細かな印刷の描写が可能です。
(表面が滑らかな純白の印刷用シートに、業務用溶剤プリンターで印刷されるため) - 印刷面はバッグ生地面と質感が異なり、貼り付け感があります。
(シートに印刷し、圧着するという方法をとっているため) - シートのカットラインが存在します。
(シートの転写という特性上、どうしてもシートのエッジ(端)としてのラインが生じる) - シートのカットラインは、デザインしたものより多少大きくなり、デザイン外側に枠が生じます。
(シートに印刷してからカットするという工程があるため、どうしても若干のズレが生じる) - シートのカットラインは、基本的に複雑なので、細かくしたりはできません。
(シートの余分な部分を剥がす「カス取り」という手作業の工程があり、デザインによっては作業時間が多くかかるため)
カットラインのタイプ
上記の特性により、熱転写印刷では「カットライン」についてしっかり決める必要があります。
下記に一般的なカットラインのタイプを明記いたしましたので、ご覧ください。
デザイン直抜きタイプ
デザインのカタチそのままにカットラインを入れ、デザイン以外の部分をすべて取り除いた(カス取り)後、圧着する方法です。
単純なカタチのデザイン以外は対応不可となります。
フチ付きタイプ
デザインの周りに一定幅のフチを設けてカットラインを入れ、カス取り後に圧着する方法です。
一般的にフチ部分の色は「白」か「生地色に近い色」にします。なお、フチ幅は最低0.5~1.0mm以上必要です。
デザインによってカットラインが単純、または複雑になるかが変わりますが、複雑な場合には対応不可となります。
なめらかフチタイプ
フチ抜きタイプで対応できないときに、可能な限りカス取りをして、細い部分やとがった部分をなくすことでカットラインを滑らかに作る方法です。
フチ部分の面積をなるべく小さくすることができますが、不自然なフチが生じることにもなりますので、違和感が残る可能性があります。
単純形タイプ
デザイン全体、または分割した上で、「四角」「ひし形」「丸」「楕円」など単純なカタチにカットラインを作る方法です。
フチ部分の面積は大きくなり、貼り付け感も増しますがカットラインの不自然さはあまりありません。
※デザインによってそれぞれのタイプが適用できるか、また適しているかが異なりますので、でき栄えを予測して選択する必要がございます。
対応できるバッグ
多くの商品で対応できますが、一部対応できない素材・商品がございます。
カットライン量産前確認サービス
カットラインを入れ込んだイメージ画像
1、サービス内容
通常の印刷仕上がりイメージの画像データに、カットラインを入れ込んで、画像データとして提出させていただきます。
そのため、量産品正式ご注文前にカットラインの確認をしていただくことができます。
2、注意事項
カットラインをご確認いただいた上で変更をご希望の場合、対応できる場合とできない場合があります。
対応可能となった場合でも、カットラインによって、「ライン引き」「フィルム準備」など工程の内容でコストが大きく変わってくるため料金アップの可能性もございます。あらかじめご了承ください。
熱転写印刷の料金について
既製品熱転写印刷は、印刷範囲に応じて料金が変動します。
以下のサイズを基準に印刷料金を算出しております。
- 50×50mm以内
- 110×110mm以内
- 130×130mm以内
- 170×170mm以内
- 230×230mm以内
- 350×350mm以内
※バッグ本体の印刷可能範囲を超えての印刷は出来ません。
例1
バッグ:H59001 / コロリドデニムフラットポーチ(S) インディゴ
バッグ印刷可能範囲:横140x縦60mm
実際の印刷サイズ :横47×縦48mm
見積時印刷サイズ :50×50
※デザインの縦、横の端から端までの一番長い箇所の長さを元にお見積料金を計算します。(デザインが入っている部分のみの面積計算ではありません。)
例2
バッグ:H53302 / コロリドキャンバスベーシックワイドトート ブラック
バッグ印刷可能範囲:横350×縦190mm
実際の印刷サイズ :横350×縦126mm
見積時印刷サイズ :350×350
※長辺が250mmを超えている為、350×350の価格帯でお見積します。
熱転写印刷の注意点
- プリンターで印刷したシートで転写するため、ご入稿いただいたデザインと多少色合いが異なる場合がございます。
- DIC、Pantone等での色指定はご対応できません。
- シートの転写となりますので、貼り付け感があります。
- プレス機による定着が必要なため、多少プレス跡が残る場合もあります。
おまけ ~トートバッグ工房にカスタマイズ加工やオプションサービスが豊富な理由~
販促バッグを販売しているサイトは日本にたくさんありますが、当店のように、タグ付けやハトメ取り付け、刺繍加工など、カスタマイズ加工の種類が豊富なサイトはあまりありません。なぜ、トートバッグ工房では、他社でご対応できない加工ができるのでしょうか。それは、皆さまの「あったらいいな」をカタチにしたくて、仕入れ・販売するだけではない、「モノづくり」にチカラを入れているからです。他社ですと外注しているような加工サービスも、トートバッグ工房では社内工場で対応が可能です。
また、短納期サービス(ダイナマイト便)や価格保証サービスがご対応できる理由も、社内で加工対応していることが、大きな理由の1つです。
全ての工程をお見せできないのが残念ですが、社内工場をこちらの動画でご紹介させていただきます。