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トートバッグとは?語源や歴史、定義、素材の種類を解説

トートバッグとは?語源や歴史、定義、素材の種類を解説

こんにちは!トートバッグ工房です。
当店の名前にもなっているこの「トートバッグ」という言葉。
皆さんは何を思い浮かべますか?

今や様々なデザインのものが世の中に溢れており、
使用用途も幅広く、身近なアイテムになりました。

ですが、意外とトートバッグの語源や歴史、
定義などについては知らない方も多いはず。
トートバッグの歴史は実は奥深いんです…!

今回はそんなトートバッグの定義や歴史をはじめ、
素材の種類などについても詳しくご紹介いたします!
※自社調べ

1.トートバッグの定義とは?

トートバッグの定義とは?

今やトートバッグには様々なデザイン、素材、カタチ…
ビジネス用からカジュアルなもの、ラグジュアリーなもの…
など、かなり幅広く展開されており、明確な定義はありません

ですが、
1枚の生地を折り返し、サイド部分を縫製でつなげて、袋状に。
その両サイドの上端にループ状の持ち手を縫い付けて出来あがったものが、
いわゆるベーシックな「トートバッグ」です。

このベーシックなトートバッグに、

  • 外ポケット、内ポケット
  • 開口部にファスナーやボタン
  • 肩掛けやタスキ掛けができる、長めの持ち手
  • 刺繍やプリント(印刷)
  • サイズの変更

など、プラスαのオプションを付けることで、
オリジナルデザインのトートバッグを製作することができます

ちなみに「トートバッグ」と「ハンドバッグ」って、どう違うの?
というご質問をいただくことがあります。

ハンドバッグは、その名前のとおり手に持って使うバッグです。
トートバッグは持ち手が大きく肩からかけられるのが特徴なので、
持ち手の大きさに違いがあると覚えておいてください。

2.トートバッグの語源

トートバッグの「トート(tote)」の語源は
明確にはなっていない
ようですが、
中央アフリカのコンゴ語で「tota(持ち上げる)」
または、東アフリカのスワヒリ語で「tuta(運ぶ)」
という言葉が起源となっているそうです。

この「トート(tote)」という言葉が、
アフリカ人労働者の流入とともにアメリカ合衆国にもたらされ、
「運ぶ」という動詞として、17世紀に使われ始めたとも言われています。

実際、英語で「tote」は「運ぶ」という意味の動詞になっていますね…!

「tote」=トートバッグという意味で活用され始めたのは、
1900年代に入ってからだそうです。

3.トートバッグの歴史

そんなトートバッグですが、当初は
労働者が重い荷物を運ぶための業務用袋として使われていました。

この業務用に作られた袋こそが、トートバッグの歴史の始まりを意味します。

1944年 一般家庭に浸透

そして大きな転機が訪れたのは1944年。
1912年に創業した、アメリカの老舗アウトドアブランド『L.L.Bean』が、
「Bean’s Ice Carrier」を発売したことです。

『L.L.Bean』の故郷であるメイン州では冬に湖が凍るため、
切り出した氷を貯氷庫で保存し、
夏の間はアイスチェスト(クーラーボックス)用の氷を小さく切り売りしていました。
「Bean’s Ice Carrier」は、その切り出した氷塊を運ぶために作られたものでした。
(当時は冷蔵庫がなかったので、氷で食料を冷やしていました。)

「Bean’s Ice Carrier」は、
氷が溶けてしまってもバッグから水が染み出さないように、
24オンスの厚手のキャンバス地が使用されます。

これが現在、『L.L.Bean』を代表する定番トートバッグの
「Boat and Tote® Bag」の原点
になったそうです。
当時と変わらない生地やシンプルなデザインで現在も人気ですよね。

このバッグが1950年代にかけデザインのバリエーションを増やし、
当時の市場で高く評価されたことで、
「トートバッグ」として一般の家庭に広まっていきました。

このようにして、『L.L.Bean』のキャンバス製トートバッグが、
ベーシックな帆布(キャンバス)製トートバッグのアイコンとして確立。

これをきっかけとして、トートバッグの歴史に
新たなページが続々と追加されていきます!

1960年代 ファッションアイテムとしての認知

1960年代に入ると、
アメリカ人デザイナーのボニー・カシンが、
ラグジュアリーブランド『Coach』のデザイナーとして、
カラーバリエーション豊かなレザートートバッグを考案します。

それまでは実用的なイメージが強かったトートバッグが、
新しいファッションアイテムとしても
広く認知されるきっかけとなりました。

1980年代 広告手段として流行

そして1980年代に入ると、
トートバッグは広告手段としても利用され始めます。

その先駆けとなったのは、
ニューヨークのブロードウェイにある
1927年創業の歴史ある書店『STRAND BOOK STORE』。

無地のキャンバスバッグに
書店のロゴと住所等をプリントして販売したところ、
このトートバッグが大流行したのです!

多くの人が街中で持ち歩くことで、
至る所で『STRAND BOOK STORE』のロゴが人目に触れ、
その広告効果が注目されました。

近年においても、このトートバッグの広告手法が用いられ、
輸入食品などの製造・販売で有名な『DEAN & DELUCA』などが
店舗名のロゴが印刷されたトートバッグを販売し、人気を集めました。

1990年代 エコバッグとしての認知拡大

1990年代にエコバッグが浸透

1990年代では、地球温暖化等の環境問題を背景に
エコ運動が活発化し、日本で「マイバッグ運動」が始まったことで、
トートバッグの歴史の中でも大きな分岐点に差し掛かります。
(ドイツでは、1970年にはマイバッグ文化が始まっていたそうです…!)

レジ袋の消費削減を目的とし、
大手小売業がトートバッグを「エコバッグ」として販売を開始

その後、多くの大手流通企業が続々と同様のバッグを発売していきます。
コンパクトに収納できて、必要な時に広げ、バッグとして活用できる、
持ち運びに便利な「エコバッグ」が定着していきました。

そして2020年7月にはついに日本でもレジ袋有料化がスタート。
現在の日本のエコバッグ普及率は約8割以上となっています。

2000年代 付録として採用

2000年代に入ってから、
トートバッグの歴史に小さな変化が見られ始めます。

雑誌やムック本の付録にトートバッグなどが多く採用され、
とても付録とは思えないほどしっかりとした豪華な作りに、
”オマケ目的”によって雑誌等を購入する消費者も急上昇。

トートバッグが付録となることで、
本が売れない時代に悩む出版業界を助けるという、
サポート的役割も担う存在になったのです!

また、最近では企業のPRグッズとして利用されたり、
結婚式の引き出物を入れる袋としてもトートバッグが使われ、
荷物を運ぶ目的だけでなく様々な用途で活躍されることも当たり前に。
年々注目度もアップしていますよ。

このように、歴史や社会の流れに影響を受けながら、
いろいろなカタチでトートバッグが生まれ、
また活用されているのです。

これからも続くトートバッグの歴史の中で、
またどんな新しい素材やデザインのものが登場し、
利用されていくのか楽しみですね!

4.トートバッグに使われる素材と特徴

現在では幅広く様々な素材でトートバッグは作られていますが、
当店でも人気のある定番素材をご紹介いたします!

帆布・キャンバス

トートバッグの定番素材と言えば やはり帆布(キャンバス)素材です。
厚手で耐久性がしっかりあるので、
長く愛用できるのも嬉しいポイント。
特に重いものを入れる際には、かなり重宝しますよ。

コットン

柔らかく、ナチュラルな風合いで肌触りも良い素材です。
その上、丈夫なので、最も人気がありよく見かけますよね。
幅広い印刷加工が可能で、
デザイン性の高いコットン素材のトートバッグも多いです。

不織布

繊維を織らずに絡み合わせたシート状の素材。
非常に軽い上、安価で強度もあり、
焼却してもダイオキシン等の有害物質を排出しません。

展示会での資料配布用販促品としてよく使用されます。

ポリエステル・ナイロン

エコバッグとして使用されることの多い素材です。
軽くて、持ち運びに便利。
コンパクトに折りたためるものも多く、
収納場所に困らないのも特徴です。
速乾性や撥水性にも優れ、強度もあります。

デニム

カジュアルな服装に合う素材で、
おしゃれなファッションアイテムとして人気がある素材です。
使い込めば、インディゴ特有の色落ちなども楽しめ、
年々味わいが増していきます。

ジュート

黄麻(こうま)と呼ばれる麻の一種から作られた繊維のこと。
涼し気な印象があり、夏のファッションアイテムとしてもおすすめです。
また、環境に優しい素材としても知られています。

レザー

ビジネスバッグとして使いたい場合におすすめです。
高級感のある仕上がりで、使えば使うほど風合いを楽しめます。

5.トートバッグの用途

サイズやカタチによって、様々な用途で使用できるトートバッグ。
現代ではどんな場面で使用されることが多いのかご紹介いたします!

ファッションアイテムとして

先述したように、トートバッグの素材は様々。
素材によってカジュアルにもキレイめのスタイルにも
似合うものを選ぶことができます。

そのため高校生や大学生など、
流行に敏感な学生の通学バッグにも人気です。

お買い物用のエコバッグとして

お買い物用エコバッグ

丈夫で大容量と、使い勝手がいいのもトートバッグの魅力。
エコバッグ有料化以降、
さらにエコバッグの需要が高まり、
レジカゴにすっぽり収まるタイプや
ポケットサイズに折りたためるコンパクトなタイプなど…
最近では機能面でも充実した商品がたくさん販売されています。

ビジネスバッグとして

収納力があり使い勝手のいいトートバッグは
通勤など、ビジネスシーンでも大活躍
レザーを使用したものだと、耐久性が良く、
使い込むほどに味が出てきます。

高級感もあるのでスーツにも似合いますね。
防水仕様のものやポケット数の多いもの、
パソコンのためのスリーブが付いたものなどもあります。

販促品やノベルティとして

”実用性が高く、再利用が可能なため、捨てられてしまう心配が少ない”
というのが販促品・ノベルティで人気が高い理由です。
トートバッグは印刷面が広いので、宣伝効果も抜群!
また、最近はSDGs貢献の取り組み
企業でも活発に行われているので、
エコを目的とされる場合も多いですよ。

同人グッズとして

トートバッグはコミケや即売会など同人系イベントでも大人気。
イベント会場で歩く広告塔とも言われるほどPR効果が高いんです。
購入したグッズをそのまま入れて回れるビッグサイズのものから、
普段もランチバッグとして使いやすいミニサイズのものまで、
当店でもたくさんご注文をいただいております。

引き出物袋として

引き出物袋

プレ花嫁様たちのInstagramなど、
SNSで人気急上昇中なのが引き出物トートバッグ。
意外と紙袋よりも費用を抑えられるケースも多いんです。
自分たちらしい個性的な演出をしたい
すぐ捨てられる紙袋より繰り返し使えるものが良い
という思いをお持ちのプレ嫁様に選ばれています。

これらのほかにも、ママバッグやアウトドア用バッグなど、
用途に特化したトートバッグも今は多いですよね!

6.トートバッグを選ぶポイント

トートバッグと一口に言っても、たくさんの商品があり、
どのように選べばいいか分からないと思います。
ここでは、トートバッグを選ぶ時のポイントをご紹介します。

バッグのサイズや収納性

用途に応じて最適な大きさを選びましょう。
内ポケットがあると細かいものがバッグの中で散らばりにくいので便利です。

バッグの形状

タテ型のトートバッグは細長いものを収納するのに適しています。
ヨコ型のトートバッグは収納したものを取り出しやすい特徴があります。

持ち手の長さ

肩にかけるか、手に提げるかで使いやすい長さは異なります。
持ち手の長さが適切でないと使いづらいので注意しましょう。
重いものを収納するなら、肩にかけられる持ち手の長いトートバッグがおすすめです。

持ち手長さの違いによる肘掛け、肩掛けの可否をまとめたページがあります。
持ち手長さを選ぶ際の目安を知りたい方は下記ページをご参照ください。

7.オリジナルのトートバッグを作ってみよう

本コラムでは意外と知らないトートバッグの語源や歴史、
素材の種類や用途、選ぶ時のポイントなどについて詳しくご紹介しました。

普段、何気なく使っているトートバッグも
実は奥が深いということがお分かりいただけたでしょうか…!

実用性もファッション性も高い魅力的なトートバッグ。
オリジナルのトートバッグを製作したい、という方は
ぜひ専門店であるトートバッグ工房へお任せください。

当店では種類を豊富に取り揃えております。

商品やご注文に関してご不明点などございましたら
お気軽にお問い合わせください。

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この記事を監修してくれた「トートバッグ博士」

山本禎久

山本 禎久(やまもと よしひさ)
株式会社エーリンクサービス 代表取締役

昭和48年生まれ 福井県越前市出身
趣味は山登りとゴルフ、好きなトートバッグのカタチは「船底クラシックトートバッグ」。
スピードと挑戦を求め続け、社内で誰よりもトートバッグに見識がある。

大阪学院大学を卒業後、営業、物流、製造業務など多くの職種に従事。退職後、2009年に販促バッグ等の製造、輸入、販売を手掛ける株式会社エーリンクサービスを設立。『考える価値創造集団』を経営理念に掲げ、従業員一人ひとりが積極的に考え、行動することでトートバッグ専門店としての新サービスを企画・発信し続けている。

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